freee独自の前受金・前払金の処理って?
freeeには従来の会計システムにはない独自の概念があります。貸借での仕訳入力に馴染んでいる方にとってはfreeeで前受金・前払金をどう処理すればよいか迷われることもあるかと思います。
前受金・前払金について、freeeではいくつかの処理パターンがありますので、パターンごとのメリット/デメリットや注意点をご紹介します。
前受金・前払金の処理をfreeeで行う4つのパターン
①+更新
前受金・前払金を取引登録し「+更新」機能で収益・費用へ振替える方法です。
- メリット:1件ごとの取り崩し状況が分かる
- デメリット:「+更新」の操作を1件ずつ手作業で処理する必要があり繁雑で件数が多い場合には不向き
- こんな場合におススメ:月に数件程度しか発生しない場合
主な操作の流れ
- 前受金を取引として登録
- 取引一覧画面で1.の取引を開き、+更新ボタンから収益/費用科目への振替を登録
具体的な操作方法
②前受/前払入力アプリ
前項の「+更新」の入力をアプリを使って一括で行う方法です。
- メリット:期間取り崩しを一気に計上することができる
(例えば、前受金を24ヶ月かけて取り崩すという処理を一気に登録できる) - デメリット:登録後、一括での修正・削除ができず手間がかかる
- こんな場合におススメ:サブスクリプション契約の一括払いなど、前受金・前払金を一定期間にわたって定額で振替える場合
主な操作の流れ
- 前受金を取引として登録
- アプリをひらき、取引の一覧から1で登録した取引を検索
- 「取引の詳細」画面にて、按分期間・按分開始月・振替先勘定科目・振替先税区分を入力
具体的な操作方法
③「口座」で管理する
前受金・前払金をfreee会計の「口座」として扱う方法です。
- メリット:全て自動化できるので他のパターンに比べ手間は一番少ない
- デメリット
- 1件ごとの取り崩しの状況は分からない
- 口座振替ではタグを付与できないため、取引先、品目別の残高管理ができない
- 口座全体での残高管理となり1件ごとの取り崩しの状況は分からない
- こんな場合におススメ:freee以外で1件ごとの取り崩し状況が管理できている or 管理する必要がない場合にオススメ
主な操作の流れ
- (準備)前受金用の口座を作成
- 入金・支払時は現預金から1の口座への口座振替として登録
- 前受金・前払金から収益・費用科目への振替えは取引として登録(決済口座に1の口座を指定)
具体的な操作方法
- [ヘルプページ]独自の口座を登録する
- このページでは前受金・前払金について触れられていませんが、同様の手順で実現できます。
④振替伝票
前受金・前払金は取引登録、収益・費用科目への振替えは振替伝票を使用する方法です。
- メリット:比較的記帳の手間はかかりにくい(収益・費用科目への振替えを振替伝票インポートで登録できるデータがある場合)
- デメリット:1件ごとの取り崩しの状況分からない(取引と振替伝票は紐づかないため)
主な操作の流れ
- 前受金・前払金を取引として登録
- 前受金・前払金から収益・費用科目への振替を振替伝票で登録
具体的な操作方法